築15年の戸建ての価値は? 高く売るためのポイントも解説|column|株式会社torio real estate(トリオリアルエステート)
築15年の戸建ての価値は? 高く売るためのポイントも解説|column|株式会社torio real estate(トリオリアルエステート)
築15年の戸建ての価値は? 高く売るためのポイントも解説|column|株式会社torio real estate(トリオリアルエステート)

コラム

Column

築15年の戸建ての価値は? 高く売るためのポイントも解説

戸建ては、時間の経過とともに価値が徐々に下がっていってしまうのが一般的です。

 

そのため築年数が経過した戸建ては、売却しようとしても購入に掛かった金額を下回ってしまうケースが多くあります。では戸建てを少しでも高く売却するにはどのようにすればよいのでしょうか。

 

本記事では、築15年が経過した戸建ての価値を把握する方法や、高く売却するためのポイントなどを解説します。

 

築15年の戸建ての価値を知るには土地と建物の価値を把握する

築15年の戸建ての価値を知ろう

 

築15年の戸建ての価値を知るには土地と建物、それぞれの価値の把握が必要です。土地の価値は実勢価、建物の価値は築年数に応じた価値の減価率を基に算出します。

 

土地の価値は実勢価を基に算出する

 

土地の価値には実勢価、公示地価、基準地価など複数の種類があります。中でも実勢価は実際に取引されている土地の価格を表しているため、戸建ての価値を調べる際に役立ちます。実勢価は過去の取引事例の平均から導き出すことができるだけでなく、概算であれば公示価格を基に算出可能です。

 

土地の実勢価は公示価格の1.1~1.2倍 とされています。国土交通省がインターネット上で公開している国土交通省地価公示・都道府県地価調査 を活用すれば、自宅近辺の公示地価が把握可能です。

 

例えば東京都渋谷区初台の公示地価は、2023年10月時点で、1平方メートル当たり98万6,000円 です(※)。

 

実勢価を公示価格の1.2倍としたとき、実勢価次のように算出できます。

 

  • 98万6,000(円)×1.2=118万3,200(円)

 

戸建ての土地の価値を知るには、実勢価に土地の面積を乗じなければなりません。仮に東京都渋谷区初台で100平方メートルの土地を保有している場合、先ほどの計算をもとに考えると、土地全体の価値は次のようになります。

 

  • 118万3,200(円)×100(平方メートル)=1億1,832万(円)

 

まずは自分の住んでいる地域の公示地価を把握して、1平方メートル当たりの実勢価と、土地全体の価値を算出してみましょう。

 

※出典:国土交通省.  「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」. 

https://www.land.mlit.go.jp/landPrice/SearchServlet?nccharset=75603E11&MOD=0&nen_check=new&youtokubun=0&tounenkakaku_from=&tounenkakaku_to=&MOD=0&TDK=&SKC=13113&CHI=&YFR=2023&YTO=2023&YOU=0&PFR=&PTO=&PG=0&LATEST_YEAR=1&sp=true , (2023/10/06).

 

築15年の戸建て建物の価値は残存価値率曲線を参考にする

 

戸建て建物の価値を把握する際に参考にするのが、国土交通省が発表している残存価値率曲線です(※)。残存価値率曲線には、戸建ての税法上の耐用年数と、実際の不動産鑑定における価値の2つの曲線があります。

 

2つの曲線を比較すると、実際の不動産鑑定の方が、価値の下落が早い傾向にあるのが分かります。税法上では築20年であっても15%前後の価値がありますが、不動産鑑定では価値がほぼゼロになってしまいます。

 

それでは、築15年ではどうでしょうか。戸建ての税法上の耐用年数で考えるとの場合、不動産鑑定での価値は20%を切る約15%です。つまり建築当初から約85%も価値が下がってしまいます。税法上の耐用年数での価値をみても、63%は下がる計算です。

 

※出典:国土交通省. 「中古住宅の取引価格等について」. P4.

https://www.mlit.go.jp/common/000148668.pdf , (2023/10/06).

 

【シミュレーション】2,000万円で購入した戸建ては築15年でどれだけ価値が下がる?

 

築15年の戸建ての価値を知るには、土地の実勢価と、建物の年数に応じた価値を把握する必要があります。戸建ては築15年が経過すると購入時からどれだけ価値が下がってしまうのでしょうか。

 

土地を1,000万円、建物を1,000万円、合計2,000万円で購入した戸建てを例に挙げて、築15年でどれだけ価値が下がってしまうのかをシミュレーションしてみましょう。

 

国土交通省が発表している残存価値率曲線グラフを参考に見ていきます。

 

1,000万円で購入した戸建ての建物の築年数に応じた価値推移

 

戸建て住宅の残存価値率曲線に基づくと、1,000万円で購入した戸建ての建物の築年数に応じた価値の推移は次のとおりです。

 

戸建ての建物の価値推移

築年数

税法上の耐用年数での価値

不動産鑑定での価値

0年

約1,000万円(残存価値100%程)

約1,000万円(残存価値100%程)

5年

約800万円(残存価値80%程)

約600万円(残存価値60%程)

10年

約600万円(残存価値60%程)

約350万円(残存価値35%程)

15年

約350万円(残存価値35%程)

約150万円(残存価値15%程)

20年

約200万円(残存価値20%程)

約0円(残存価値0%程)

 

1,000万円で購入した戸建ての建物は、税法上の耐用年数で見ると約350万円、不動産鑑定で見ると約150万円にまで下がってしまいます。購入時よりも約850万円も価値が下がってしまうかもしれません。

 

※出典:国土交通省. 「中古住宅の取引価格等について」. P4.

https://www.mlit.go.jp/common/000148668.pdf , (入手日付2023/10/06).

 

1,000万円で購入した土地の価値推移

 

土地の価値は建物ほど下落しないとされています。そのため、1,000万円で購入した土地は引き続き同程度の価値と評価される可能性があるでしょう。

 

建物と土地を合わせるとどのくらいの価値になるのでしょうか。1,000万円で購入した建物の場合、築15年だと約150万円になってしまいます。土地と合わせると次のような価値になると考えられます。

 

  • 約1,000万円(土地)+約150万円(建物)=約1,150万円

 

この価値はあくまで目安である上に、土地は次のようなさまざまな条件で価値が変動する可能性があるので注意が必要です。

 

  • 人口の変動
  • 経済状況
  • 土地の開発状況

 

例えばその地域の人口が増加すれば、戸建て住宅やマンションが必要になるため、土地の価値が高くなります。人が増えるということは、経済も活発になるはずです。インフラが整備され、土地の開発が進めば土地の価値はさらに高くなるでしょう。

 

反対に、人口が減少してしまうと土地のニーズが下がるため、価値は低くなってしまう可能性があります。

 

築15年の戸建てを高く売却するには

 

築15年の戸建ては建物の価値が下がってしまうため、購入時よりも売却価格が低くなってしまうのが一般的です。そのため、売却を検討している場合は少しでも高く売る方法を試すことをおすすめします。

 

築15年の戸建てを高く売却するには、次のような方法に取り組んでみましょう。

 

  • リフォームして売却する
  • 不動産会社に買い取りを依頼する

 

リフォームして売却する

 

築15年が経過している戸建てを売却するなら、リフォームをしておくのがおすすめです。例えば、水回りをリフォームするだけで、内覧時の印象が良くなるでしょう。最新設備を入れるなど、リフォーム内容によっては、実質的な負荷評価として受け止めてもらえる可能性もあります。

 

不動産会社に買い取りを依頼する

 

不動産会社に買い取りを依頼するという方法もあります。なかなか市場で買い手がつかない戸建てであっても、不動産会社であれば買い取りをしてくれるかもしれません。

 

しかし、不動産会社であっても全ての物件の買い取りに対応しているわけではありません。戸建ての状態によっては買い取ってもらえない可能性があります。

 

さらに、不動産会社に買い取りを依頼した場合、買い主を見つけて売るよりも相場が低くなってしまうので注意しましょう。

 

築15年の戸建ての価値を売却前に把握しておこう

 

戸建ては築年数に応じて価値が下がってしまいます。築15年の戸建ての場合、土地の価値に大きな変動はありませんが、建物は、不動産鑑定での価値みると約85%も下がってしまいます。

 

そのため、築15年が経過した戸建てを売却するには、リフォームで価値を高める、不動産会社に買い取りを依頼するといった選択がおすすめです。

 

戸建ての売却を考えている場合は、売却前に自宅の価値を把握しておきましょう。

 

こちらの記事の監修者

torio real estate店長 宿南 秀文

torio real estate店長

宿南 秀文

  • 平成18年度三井のリハウス(現在の三井不動産リアルティ株式会社)を経て、平成20年株式会社torioに入社。
  • torio創業初期から数多く顧客様との商談・交渉・マーケティングリサーチを行ってきた経験を活かし、お客様の保有数不動産価値の創造に努めます。